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女流歌人・中村汀女が詠んだ和菓子を食す「和菓子の日」

2018.06.15

明日6月16日は何の日かご存知ですか?
あまり知られていないのですが、実は「和菓子の日」なんです。
そこで、和菓子好きな方はもちろん、普段食べる機会が少ない方も和菓子について考えてみませんか?
今回は和菓子の日の由来をはじめ、女流俳人・中村汀女氏が詠んだ和菓子や、京都で6月30日に食べる風習がある“水無月”について、新宿店本館地下1階からご紹介します。
このブログを読んだらあなたは和菓子を食べたくなるかも!?

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◇和菓子の日の由来は?


そもそもどういう理由で制定されたのか紐解いていきましょう。
遡ること平安時代。嘉祥元年(848年)の夏、仁明天皇がご神託に基づいて、6月16日に16の数にちなんだお菓子やお餅を神前に供えて、健康招福を祈り、「嘉祥」と改元したことが起源といわれています。


「嘉祥」とは文字通り「めでたいしるし」であり、鎌倉時代には、のちの後嵯峨天皇が東宮になられる前に、6月16日に通貨16枚でお供えのお菓子などを求めて献上し、それを吉例として皇位継承の後もこのことが続けられました。

 

庶民の間にも「嘉祥喰」といって16文でお菓子やお餅16個を求め食べる風習が広まり、本来は嘉定通宝で買うことが当然とされていましたが、この通貨はさほど世間に多くなかったことから、米一升六合をもってお菓子やお餅を買い求めることも行われていたそう。


このように「嘉祥の日」の行事は、疫を逃れ、健康招福を願うめでたい行事として歴史の中で受け継がれ、明治時代まで盛んに行われていました。
1979年には「美しい四季と歴史に育まれてきた日本の食文化に、もっと親しんでもらいたい」という願いから、全国和菓子協会により“和菓子の日”が制定されました。

 

◇俳句に詠まれた和菓子を食す


そんな古き良き日本の歳時記を、新宿店では今年で没後30年を迎える、昭和を代表する女流俳人・中村汀女氏が詠んだ和菓子を通してお伝えしています。

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中村汀女氏の著書『ふるさとの菓子』も甘の味/名匠銘菓、茶の道/茶席菓子で販売しています。
こちらも併せてチェックしてみてください。



中村汀女氏が俳句とエッセイで全国各地の和菓子を紹介した名著『ふるさとの菓子』(アドスリー発行)には「日本ほど菓子の種類の多い国は世界にない。菓子の芸術の国ともいえよう」と綴っています。
全国各地の銘菓約120点を、やわらかな感性と美しい日本語で表した汀女の「菓子への恋文」。
こちらに載っている和菓子を新宿店本館地下1階の甘の味・茶の道でご用意。
その中からいくつか句とともにご紹介します。※俳句は原文のまま記載しています。



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「福砂屋に行く長崎の春の風」

<長崎/福砂屋>カステラ (10切/580g) 1,890円 ■甘の味

寛永元年(1624年)の創業以来、変わらぬ製法で焼きあげたカステラ。
手づくりならではのしっとりしたやさしい味わいが魅力。
カステラの底の双目(ザラメ)糖が撹拌の際、擦り減らされた中にも残っているのが長崎カステラの特徴です。

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この黄色い包装紙を見ただけでもうれしくなる変わらぬおいしさ。


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「梅早き大都の眺め菓子の艶」

<東京/とらや>残月 (1個) 303円 ■茶の道

半月状にした生地の表面にすり蜜を塗った意匠が、明け方までうっすらと残っている月を表現した<とらや>の「残月」。
かための皮はふくらし粉を使わず、素材の持ち味を生かして焼きあげた生姜風味のこし餡の入ったお菓子です。



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「忘れざり花にも二人静あり」 

<愛知/両口屋是清>二人静 (20粒) 864円 ■茶の道


ひとつ、またひとつとつまみたくなるやさしい口どけ。
徳島県産の和三盆を使用し、可憐な花を想わせる意匠に仕上げた紅白一対の干菓子です。

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パッケージも雅な感じでちょっとした手土産にも◎。



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「冬薔薇に人ことづてのそばぼうろ」 

<京都/総本家 河道屋>蕎麦ほうる (1袋/90g) 324円 ■甘の味/名匠銘菓


蕎麦粉に小麦粉、卵、砂糖を加えて焼きあげた素朴ながらも上品な風味。
花とつぼみの形がかわいらしい京銘菓です。
ほうるはPole(蘭)Bolo(葡)の訛ったもので、南蛮菓子の手法を蕎麦に応用し、工夫を重ねて作りあげたものなのだそう。


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「旅もなほこの関の戸の朝桜」 

<三重/深川屋陸奥大掾(ふかわやむつだいじょう)>関の戸 (6個入) 501円 ■甘の味/今め菓子
※6月13日(水)~19日(火)の販売となります。

舌ざわりのよい赤小豆のこし餡を求肥餅で包み、阿波特産の和三盆をまぶした、一口大の餅菓子。
創業以来370年愛され続けている味は江戸時代と変わらぬ配合や作り方を守り、関の戸のみをひとつひとつ丁寧に作り続けています。


この他にもご用意していますので、「和菓子の日」のマークを目印に探してみてください。

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続いては、決まった日に食べる風習がある和菓子をご紹介します!

 

 

◇京都で毎年6月30日に食される和菓子“水無月”

 

「夏越の祓」って聞いたことありますか?
6月30日は、12月の大晦日と並ぶ大祓の日。旧暦の夏の終わりの日であることから、夏越の祓と呼ばれています。
夏越の祓は、1年の折り返しにあたって、半年分の穢れをはらう、大切な節目の神事。
6月下旬になると神社に現れる「茅の輪くぐり」はまさに茅の輪をくぐって穢れを落とすもの。


京都では、この夏越の祓に食べるのが恒例になっている和菓子があるんです。
それは「水無月」と呼ばれる、ういろうの上に邪気を祓う小豆がのった三角形の和菓子。

なぜ三角形なのか?それにも理由があります。
昔、宮中では旧暦の6月1日に「氷の節句」が行われていました。
冬にできた氷を山間の氷室に貯蔵しておき、そこから取り寄せた氷を口にして夏を健康に過ごせるよう祈るというもの。
しかし、庶民にとって氷は高嶺の花。そこで氷をかたどった三角形の生地に、厄除の小豆を散らしたお菓子が作られました。

夏越の祓と氷の節句は別々の行事ですが、和菓子の「水無月」にはこの2つの要素が含まれています。
そんな水無月、京都の方は「今年はどこの水無月を食べようか」と、あれこれ和菓子屋さんを巡るのも楽しみのひとつなのだそう。

新宿店の甘の味・茶の道でも、水無月をご用意しています。

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<仙太郎>みなづき白・みなづき黒・みなづき抹茶 (各1個) 各227円 ※6月30日(土)までの販売を予定しております。


<仙太郎>では、3種類の水無月をご用意。

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みなづき黒は、黒糖を使ったもの。

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もっちりとした食感と甘めに炊いたこだわりの小豆との相性は◎。




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<小布施堂 Shinjuku>氷室 (1個) 270円 ※6月27日(水)までの販売を予定しております。


栗菓子専門店の<小布施堂 Shinjuku>からは、葛を使ったみずみずしい栗羊羹に重ねた、栗や小豆をとじた葛の層がとても綺麗な水無月を。

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葛特有のぷるぷる感と、さっぱりした味わいをお楽しみください。


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<とらや>水無月・白水無月 (各1個) 各238円 ※6月25日(月)~30日(土)の販売となります。


一般的なういろう生地のものが「白水無月」で、白下糖(和三盆の精製段階でとれるサトウキビの絞り汁を煮詰めたもので、赤茶色の水飴状の砂糖)を使い作っているのが「水無月」。


各ショップで違う水無月。この機会に食べ比べてはいかがですか?



普段何気なく食べている和菓子ですが、由来を調べると、四季を表現したものや行事に密接に関係しているものなど、日本人ならではの独自の美的感覚で作られています。
お菓子ひとつひとつの歴史や名前の由来も調べてみるのもおもしろそうですね。
季節を感じながら、やさしい甘さの和菓子の奥深い世界を堪能してみませんか?


※数量に限りがある商品もございますので、品切れの際はご容赦ください。
 

 


らしさに出会える、食メディアWEB「FOODIE」もあわせてチェック!

 


 

新宿店は、午前10時30分から午後8時まで営業いたします。
夏のクリアランスセールは6月29日(金)からスタート。
新宿店は6月29日(金)・30日(土)は、午前10時から午後8時30分まで営業いたします。


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